手指の関節痛 へバーデン結節・ブシャール結節

病態

変形性関節症が指の関節に起きた状態です。
膝の軟骨がすり減ってしまいレントゲンで関節の隙間が狭くなった状態を変形性膝関節症といい、50代以降の膝痛の原因としてよくみられる状態です。同じような状態が指の関節にも起こることが知られており、50代以上の女性に多く、しばしば家族性がみられるという共通点があります。

DIP関節に生じることが多くへバーデン結節、頻度の少ないPIP関節に生じた場合はブシャール結節と呼ばれていますが、病態としては大きな違いはなく変形性関節症です。(ちなみにへバーデンは1800年代のイギリス人医師でブシャールはその約100年後のフランスの病理学者の名前からつけられています)

治療

膝関節などの荷重関節は変形が進行すると歩けなくなるのと違い、手指の関節は変形して可動域が少なくなることにより疼痛が緩和し、日常生活にあまり困らなくなることが多いため画期的な治療が開発されてきませんでした。安静・テーピング・消炎鎮痛剤の外用薬などの対症療法である程度の症状の軽減が認められる場合もありますが、手術が必要になることもあります。

近年女性ホルモンであるエストロゲンの低下が関節の炎症や変形に関与しているという研究結果が報告されています。
またエクオールという大豆由来の物質がエストロゲンと似た構造と作用をもつことが注目されており、へバーデン結節による関節炎の症状の緩和が期待されています。 現在はエクオールは薬品ではなくサプリメントとして販売されています。

鑑別診断

同じく手指関節の変形や痛みを生じるものとしては、

① 過去の手の外傷によるもの

突き指や捻挫などが完全に治っていなかった場合などに関節の変形などを生じることがあります。

② 関節リウマチ

女性に多く手指のPIP関節(第2関節)を中心に関節炎を生じ、痛みや腫れがみられる疾患です。
血液検査での早期診断と早期治療開始が必要な状態です。

母指CM関節症

母指の付け根に変形性関節症が生じた状態です。
びんの蓋をあけたり、重いものをつかんだりするときに痛みを感じる事が多く、サポーターによる固定や、消炎鎮痛剤の外用剤などの治療を行います。

エクオール(サプリメント)

食品で大豆を摂取したあと、エクオールを体内で作れる方と作れない方がいます。
「ソイチェック」という尿検査で調べることができます。
当院ではソイチェック検査とエクオールの販売をおこなっています。
ご興味のある方はご相談ください。
※サプリメントは大豆アレルギーのある方は服用できません。